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趣味に打ち込みすぎる「凝り性」にご用心!

趣味とは、何であれ、自分が熱中できるもののことですが、趣味にはまりすぎて、それをとことん極めてしまう人がいます。
いわゆる「凝り性」と呼ばれる人です。

「ゼロからトースターを作ってみた結果」(トーマス・トウェイツ、新潮社)という本には、題名通り、ロンドンの芸大生が、卒業制作にトースターを作った経過が書かれています。この芸大生がユニークなのは、その原材料から、産業革命以前と同じ原理の道具を使ってひとりで、それをなしとげたことにあります。
彼は鉄鉱石を求めてマイカ(雲母)や銅の鉱山にも出かけます。鉄鉱石から鉄を作る方法を調べたり、プラスチックも石油会社から分けてもらった原油を使い、成形を行います。ゴムの部品もゴムの木から採取して作ります。
現代の工業製品の複雑さ、ものづくりの歴史に思いをはせることができる良書と言えますが、それにしても、これをなしとげた芸大生は凝り性であるとしか言いようがありません。この卒業制作が彼の趣味であったかどうかは定かでありませんが、とことんまで極めるという凝り性な性格がなかったら、ここに書かれているようなことを最後までなしとげることはできなかったでしょう。

常人にはとてもできなさそうなことをなしとげる凝り性の人たちの中には、ニューヨーク菌類学会の創立にも関わった熱心なキノコ研究家のジョン・ケージ(現代音楽作曲家)のような有名人も数多く含まれています。
好きなことをとことんまで極める凝り性という要素は、一流の人になることの条件のひとつなのかもしれません。

しかしながら、一般の人が趣味に打ち込みすぎることには、様々な問題が生じる可能性があります。ここでは、凝り性の人の特徴と、「凝りすぎない」ためのアドバイスを紹介してみたいと思います。

凝り性の人の特徴

凝り性の人は男性は女性よりもが多く、趣味ひとつとっても、はまり方が違うと言われます。

凝り性な人は、概して集中力がとても高く、完璧主義で、人付き合いが悪いという特徴があると言われます。

まず集中力。これは普通の人が及びもつかないほどです。これは一種の才能とも考えられます。その集中力の高さがあってこそ、その趣味に徹底的にこだわり、無心で向かうことができるのでしょう。

次に完璧主義ですが、たとえばカメラ収集に凝った人は、レンズを買い集めるだけでなく、レンズの保存室まで用意するなど、すべてを完璧に揃えようとします。お菓子づくりに凝りはじめた人にとっては、とにかく様々な道具が必要になります。それもプロが使っているしっかりした物ほど欲しくなり、買い集めることになります。
こうして集中して完璧を目指すことで、凝り性な人の知識と技術は常人にくらべて飛躍的に高いものになります。時間ばかり無駄にかけるということがありません。

その半面、凝り性な人はお金がかかるという特徴もあります。「趣味にかけていいお金の目安」という記事を参考にしてほしいのですが、ほとんどの趣味にはなんらかのお金がかかりますので、そのお金の使い方に見境がつかなくなってしまいがちなのは、凝り性の短所であると言えます。ふくれあがった趣味の費用で家計が圧迫されてしまう、ということも起こりかねません。

また、凝り性の人は、打ち込んでいることに没頭するあまり、人付き合いが悪くなります。人の意見に耳を傾けなくなり、人から敬遠されてしまうこともありますが、それにすら気をとめないことがあります。家族があるような場合は、自分中心な行動をしたりするために、家族との時間をとることができなくなったり、約束したことが守られなかったりということが起こる可能性があります。子育て中の家庭であれば、間違いなく糾弾されてしまうことでしょう。そういう人は、「仕事と家庭を両立させるコツ」という記事をぜひご覧になってください。

一方で、どこかの時点で自分が納得すると、周囲が驚くほど興味を示さなくなるという特徴も凝り性に特有のものです。凝るとどこまでも凝りだしますが、一度興味をなくすと飽きてしまい、今までお金をかけてきたことも忘れてしまうことがあります。

そんな凝り性の人にも、もちろん良い面はあります。

ひとつは、粘り強いということです。多少の失敗にめげることなく、熱中していることを完璧な状態にするために、人が驚くほどの粘り強さで最後までやり抜きます。こんなものでいいか、と中途半端に投げ出したりしません。
このような粘り強さをビジネスで発揮できれば無敵の存在になれるかもしれません。

また、その分野のことであれば誰よりも豊富な知識をもっていますので、趣味によっては、大いに人から頼られることになります。いわば「一目置かれる存在」なのです。

まとめ ~凝り性からの脱却

これまでに紹介してきたように、凝り性な人は大きな功績を残すこともあるのですが、家族など身近な人にとっては敬遠したくなるような面をもっています。

あまりに趣味にはまってしまい、この人は凝り性だと思われてしまうと、趣味以外の人間関係に支障が生じたり、家庭がある場合は、趣味を続行すること自体が難しくなってしまう可能性があります。

凝り性になりすぎず、ほどほどに趣味を楽しむことが長く趣味を続けるためのコツは、その特徴を裏返して考えれば自然と導き出されます。
具体的には次のようなものになるでしょう。

  • 集中しすぎない
    いくら好きでも、寝食や家族のことまでも忘れて没頭してしまうのは考えものです。集中する時間をきちんと決めて、社会生活をきちんと送りましょう。
  • 完璧を目指さない
    完璧を目指すことにはきりがありません。上には上がいる世界ですし、それを収入源の仕事としているのではない以上、道具や設備などにお金をかけすぎては、本末転倒になってしまいます。お金をかけずに実現できる方法、自分が満足できる方法を探してみるというのもひとつの手ではないでしょうか。
  • 人付き合いにも気をつける
    人とのコミュニケーションは大切です。とくに家族や友人など、趣味のことを知っている人は、その趣味に対する理解をもってくれているわけですので、思いやりと感謝の気持ちを忘れずに行動しましょう。

打ち込める趣味をもっていることは貴重ですが、それも長く続けることができてこそです。人生に有意義な経験を積み重ねるために、趣味と、それをサポートしてくれている周囲の人々を大切にしましょう。