残念ながら、2020年の東京オリンピック追加種目の選考から外れてしまったボウリングですが、ボウリングはすでに国体競技として定着しており、高校総体、大学選手権、アマチュアの大会も数多く開催されています。実は、競技人口は年間約1500万人もいて、野球やサッカーより多いんですよ。
家族や友人、恋人同士はもちろん、会社の仲間など、幅広い年齢層に親しまれ、ワイワイガヤガヤと楽しめるボウリングは、ビジネスパーソンの趣味としてぴったりではないでしょうか。ボウリングがうまいと、周囲のあなたを見る目がきっと変わりますよ!もしかしたら、あなたの人生を変えてくれる趣味になるかもしれません。
ボウリングは特に難しいルールなどありません。
満点(パーフェクトゲーム)300点を目指し、10本のピンを、いかにたくさんボールで倒すかというシンプルなスポーツです。
誰でもできるシンプルなレジャーですが、ただボールを投げるだけではありません。
ボールの選び方、投げ方、投げたコース、レーンにひかれたオイルの状態など様々な条件で、ボールは右へ左へと転がり、なかなか思い通りには転がりません。
激しく身体を動かす必要はないので、体力があまりなくても楽しむことができ、2球投げたら、座って他のプレイヤーが投げるのを観戦する、多くの人が楽しむことのできるスポーツです。
そんなボウリングは、スポーツとして、レジャーとして、小学生から老人まで男女の別を問わず、幅広い層に浸透しています。
ボウリングにかかる費用は1ゲーム約300円~500円ほど、シューズも300~500円ほどでレンタルしてもらえます。
昔は付け方をおぼえなければならなかったスコア計算も、今のボウリング場では自動で計算してくれますから、まったく手間はかかりません。
ボウリングは、ボールや靴など、必要な道具がすべてボウリング場に用意されていますので、普段の服装のまま、手ぶらでボウリング場に行って、思いっきり楽しめばよいのです。
みんなでわいわい言いながら、自分で球をコントロールしてピンがはじき飛ばす爽快感を簡単に味わえます。
一般的なスポーツにくらべると、ボウリングの動きそのものは激しいものではありませんし、走ったりすることはありません。
しかし、ボウリングは適度な全身運動であり、日頃の運動不足の解消にも役立ちます。
1ゲームをプレイすると、約50キロカロリーを消費するそうです。これは15分間のウォーキングで消費されるカロリーと同じです。
レジャーとして楽しみながら、自然と身体が丈夫になり、健康を保てるなんてすばらしくありませんか?
ボウリングは、老若男女を問わず、誰にでも簡単に楽しめます。
ボウリングには、じつは力は不要です。必要なのは、思ったところに投げる正しいコントロールです。
道具を揃える必要もありませんし、服装なども気にせずプレイできます。
子どもでも専用のスロープがありますし、初心者でもガーターバーを取り付ければ簡単に練習してうまくなれます。
ハンディも簡単につけられます。
年齢、性別関係なく、誰でもできる、誰とでもプレーできる手軽さがボウリングの魅力なのです。
狙ったとおりにボールを転がし、10本のピンをはじき飛ばす爽快感は、他のレジャーでは味わうことができないものです。今までたまっていたストレスもピンと一緒にはじけ飛んでいきます。このストライクの瞬間の醍醐味が忘れられなくて、ボウリングにやみつきになってしまうほどです。
まだ上手になっていなくても、マグレでこの醍醐味を味わうこともできます。
みごとストライクを決めて、仲間にガッツポーズするときのうれしさを、ぜひあなたも味わってください。
知らず知らずのうちにストレスが解消され、爽快な気分になれます。
ボウリングは基本的に1人でマイペースで楽しめるスポーツです。
ちょっとした指の作用や力の入れ方で変化するボールの軌道。
どんなボールを、どんなコースで、どのピンに当てるか。
自分との戦いとして練習を積み、投球フォームを研究したり、アプローチのステップやレーンコンディションを研究することで、上達し、高いスコアを目指すことができます。あなたもひそかに練習を重ねて、仲間を驚かせてみませんか?
ボウリングの起源は諸説ありますが、紀元前3000〜5000年前のエジプトにはすでにボウリングの原型となる「遊び」があったようです(木製のボールとピン状のものが墳墓から発掘され、ロンドンの博物館に展示されています)。
岩のピンを石で倒すウラ・マイカというポリネシアのゲームが起源だという説もあります。
現在のボウリングの原型を作ったのは、プロテスタントを創始し、宗教改革を行ったことで有名なマルティン・ルター。
ルターがいたドイツの僧院では、ボウリングはピンを悪魔にみたてて倒すケーゲルシュービル(棍棒倒し)という宗教儀式が流行していました。これは、木柱を邪悪なものと石を転がして退治するというものでした。
ルターは、それまでバラバラだったルールや規格を統一し、9本のピンをダイヤ型に並べるナインピンズ・ボウリングを考案したと言われています(この9本ピンのボウリングはナインピン・ボウリング[九柱戯]として今も残っています)。
中世のイギリスでは、芝生の上に置いたボールめがけてボールを投げ、当たるか一番近かった者を勝ちとするローンボウルズというゲームが流行しました。これが屋内で行われるようになり、17世紀にはオランダ人が移住したアメリカ大陸に伝わります。
アメリカの禁酒法下では、ナインピン設備は酒場の隅に設置され、コネチカット州やニューヨーク州などでは賭博の一種とされて禁止されていたといいますが、それを逃れるために、ジョセフ・サムという男がピンを1本加えたことが今のテンピンボウリングの原型なのだそうです。
1895年にはアメリカンボウリング協会(ABC)が創立され、ルールが定められて、現在のボウリングが確立しました。1946年には自動のピンセッターが出現。第2次大戦後に爆発的な人気のあるレジャーに成長しました。
一方、日本にボウリングが伝わったのは江戸時代。オランダ人によって長崎出島に初のボウリング場が開設されました(6月22日に開設されたため、現在でも6月22日はボウリングの日とされ、記念イベントが行われています)。
民間初のボウリング場である東京ボウリングセンターが明治神宮外苑にオープンしたのは1952年のこと。社交場として賑わい、翌年には日本人による第一回ボウリング・トーナメントが開かれました。
1961年までは「ピンボーイ」と呼ばれる人がボウリングのピンを並べていましたが、アメリカからピンセッターが輸入され、次第に消えていきました。
1964年には全国ボウリング協会(JBC)、1967年には日本プロボウリング協会(JPBA)が設立。1969年に女子プロボウラー13 名が誕生し、須田加代子、中山律子、並木恵美子といった人々が1970年のボウリングブームの火付け役となりました。
大衆レジャーの流行に乗ってボウリング場は爆発的に増え、1972年には日本全国のボウリング場は4000近くにも増え、スコア表も自動計算されるようになりました。
ここで簡単に、ボウリングのボールをうまくコントロールし、スコアをアップさせるコツをご紹介します。
ボウリング場においてあるボールを「ハウスボール」と言い、重さを表す数字が書かれています。単位はポンドで、1ポンドは約450gです。
初心者は軽めのボールをお勧めしますが、持ち上げてみて、「少し重い」と感じるボールを選びましょう。基準としては「体重の1/10」です。
ホール(指穴)のサイズもいろいろあり、好みも分かれます。
指穴の大きさや位置が自分の手にぴったりあっていれば投げやすく、コントロールアップ&パワーアップにつながります。
選び方のコツとしては、まず中指と薬指をホールに入れ、2本の指だけでボールを持ち上げてみましょう。中指と薬指が気持ちきつめ、親指は少しゆるめのボールだと簡単に持ち上げられます(親指1本で持ち上げるには重いと感じるくらいがちょうどいいです)。
中指・薬指と親指との距離は、長すぎず短すぎないものがいいでしょう。ホールに指を入れて、手のひらがわずいかにくっつくか、指一本くらいの隙間があるぐらです。
指穴が小さすぎると、ボールが抜けづらくなり、ロフトボールしやすくなります。指穴が大きすぎると、ボールを落としやすくなったり、ボールを指の力でつかまなければならなくなり、投げにくくなります。
いろいろボールを試してみて、投げやすいボールを覚えましょう。
中指と薬指が抜けにくいと感じるときは、指で投げるのではなく、助走とボールの重さを投げるということを意識してみましょう。
まず、ボールを持って、アプローチに立ったら、狙いたいところに向けての真っ直ぐのコースを、頭の中でイメージします。1投目なら、もちろん狙いはストライクですから、真ん中の1番ピンまでの真っ直ぐなコースをイメージします。2投目は、倒れなかったピンのうち一番手前のピンまでの真っ直ぐなコースをイメージするわけです。
このようなボールの転がるイメージをしっかりと持つことで、集中力を高めることができます.
次に、アプローチの手前にあるドットの真ん中より二つ右のドットに右足をのせて立ちます。
次にいよいよ助走します。
助走は、右ききの方は左足、逆なら右足が前に出すことになります。
イメージしたコースに向かって、まっすぐテンポよく助走します。後半にかけて少しテンポアップすると勢いがつきます。
大事なことはまっすぐ助走することです。
何歩助走するのか、悩んでしまう人は4歩を目安にしてみましょう。
次にスイングです。
スイングは、振り子をイメージしてみましょう。肩を支点、ボールを重りと考え、力まないようにボールをゆったりと振ります。
イメージしたコースに向かって振り子がぴったり合うように、ゆっくりと大きく、力まずにまっすぐボールを振ります。
ボールの重みだけで自然な振り子の形になるようにするといいでしょう。力が入ってしまうと、振り子のスイングがぶれてしまいますので、注意しましょう。
怪我の原因にもなるうえに、狙いがブレやすくなるため、腕だけ、指だけで力まかせに投げてはいけません。
最後に、ボールを振りぬきます。
イメージしたコースに向かったまっすぐにボールを振りぬきます。腕を振りぬく動作をフォロースルーといいますが、手の形は狙うラインに向かって、握手をするような感じになります。
ボールを離した後のフォロースルーも、しっかり真っ直ぐにします。
一回投げたら、アプローチから降りましょう。ボールを拭く時も、アプローチからは降りてください。
ボールの軌道は、
イメージすべきコースは、レーンの手前にあるスパットを利用します。
右から2番目、板目で数えると右から10枚目のスパットを狙い、その上をボールが通るように投げましょう(左投げの場合は、左右逆になります)。
投球するたびに、立つ位置と狙う位置を確認しないと、コントロールは定まりません。
2投目は、ストライクでなければ何本か残っている状態です。
残ったピンをすべて倒せばスペアになりますので、それを目指すことになります。
右側のピンが残ったら左側から、左側のピンが残ったら右側から狙います。
これをクロスラインといいます。
ファールラインを越えたり踏んだりすると、ピンが倒れても無得点です。レーンの表面には特殊なオイルが塗ってあり、ファールラインを越えてオイルを踏むと、すべってしまい、大変危険な上に、アプローチにもオイルがついてしまって、他の人のプレイにも影響が出てしまいます。
隣の人がボールを投げようとしているときは、投げ終わるまで待ちましょう。同時に投げると、集中力を妨げてしまいますし、手やボールが当たって思わぬケガする可能性があります。
同時にアプローチに上がった場合は、右側のプレイヤーが優先です。同時に立ちそうになった時は譲り合いましょう。
アプローチは水分がつくと滑らなくなり、危険ですので、飲食禁止です。もし、水分がついた場合は、すぐにボウリング場のスタッフに声をかけ、きれいにしてもらいましょう。
トイレに行く場合は靴に履き替えるなどしましょう。
また、アプローチ上には複数の人が入ると非常に危険です。絶対にやめましょう。
ボールを投げるとき、腰よりも高い位置からボールを落とすと、腕もレーンも傷めてしまいます。ドスンと放り投げるのはやめ ましょう。
故意でなくても、ボールのホールと指のサイズが合わないと起こってしまうことがありますので、ボール選びの際に気をつけましょう。
ボウリングがうまくなりたい人は、ボウリング場所属のプロボウラーレッスンに参加する事をお勧めします。子ども向けのジュニアレッスン、一般向けのレッスンなどがあります。フロントで聞いてみましょう。
本格的に始めたい人は、マイボールやシューズを買うといいでしょう。ボールは1~3万円ほどで買うことができます。自分の手に合せて、ボウリング場でホールをあけてもらえます。
上達したら、ボウリング場主催の競技会にも参加してみましょう。ボウリング連盟は各都道府県にありますので、加盟すればアマチュアの公式大会にも出場できます。
誰でもすぐに始められる、シンプルで奥深いレジャー、ボウリング。
一人で行っても、いつのまにか仲間もできてしまいます。
あなたも始めてみませんか?